こんばんは
少し前の記事でもお話したことあると思うんですけど
僕は中高生の頃「スマイレージ」というアイドルが好きだったんですね。
元々は4人組のアイドルで
2010年にはレコード大賞の最優秀新人賞を受賞しているようなまさにザ・アイドル、
いや、ジ・アイドルでした。
そんな一見、順風満帆に見えていたスマイレージですが
1番人気のある子と1番歌の上手かった子が立て続けに卒業してしまいました。
追加でメンバーを入れますが、加入当時はお世辞にも人気が出そうな子達とは言い難く、
華やかなアイドル道から一転、ドン底に落ちてしまいました。
僕は変わらず応援はしていましたが、
アイドル業界の完全人気社会という非情な現実を感じざるを得ませんでした。
ですが、そこで潰れないのが一流アイドル。
大手のアイドルグループがキャパが桁違いなドームやアリーナでライブをしている中、
プライドを捨て、全国の小さいライブハウスを行脚してライブを行ったのです。
着実に実力は磨かれ、
それと共にメンバーも少しづつ垢抜ける。
最終的には、当時のアイドルの中でパフォーマンスレベルが頭一つ抜けた存在となってました。
そんなスマイレージなのですが、
地元のイベントに出演するとの情報を入手しました。
僕がちょうど高校一年生の秋頃だったと思います。
グループの中に群馬県出身メンバーが二人いたという事もあり、
時々群馬でイベントやライブが開催されていたのです。
今回は某大手家電量販店が主催のイベントで、その中のライブステージにスマイレージが出演するとの事でした。
なんと入場無料。
これは行くしかないと息巻く。
田舎の高校生にとってはライブに行く機会も年に数回程しかありません、時間もお金もないので。
なので当日が楽しみで楽しみで
授業中もソワソワ
勉強が手につかない毎日(有頂天Love)
観覧するには先着の整理券が必要とのことなので地元民の特権を使い、
当日の朝から会場に足を運び、列に並ぶ
長蛇の列が形成される中、
数時間待っていると整理券ゲット
前から5列目ということで十分過ぎるくらい良席を手にすることが出来ました。
あとはライブを楽しむだけ!
と言いたいところですが、開始までまだ時間がありました。
大きなイベントで露店や特設ブースなどが色々と出店されており、すこし楽しみながら、上手く時間を潰していました。
いい感じに時間が経過したので、
少し早めにライブが行われるステージ前で待機していました。
当然といえば当然なんですが、
このステージでは他のアーティストもライブを行うようでした。
いわゆる対バンってやつですね。
バンドとかアイドルのライブでは、対バンがしばしば行われます。尺の都合、集客の安定、お互いのファンを共有、などアイドルにとっても客にとってもメリットがあるのが対バンです。
当然お互いの実力をぶつけ合う場でもあります。
当時スマイレージは、その高いパフォーマンスで対バン負けなしと噂されていて、
他のアイドルのファン達を取り込んでいくのも一種の楽しみとなっているくらいでした。
どうやら今回は、スマイレージの前に誰かがライブするようです。
ステージではスタッフさんが忙しなく準備をしています。
さて、
一体対バン相手は誰なんだろうか
スケジュールが書かれたチラシを確認すると
いや、誰呼んでるのよ
ジャンルが違いすぎやせんかね。
戸惑いが隠し切れませんが、平静を取り戻す。
運営の狙いはよく分からないけれども
あくまで僕はスマイレージを見に来ています。
決してこんな生え際が独特なおじさんのライブを見に来たわけではありません。
僕はスマイレージを観たい気持ちが抑えられません。
高級そうな着物を身にまとってステージに姿を見せた細川たかしに心の中で罵詈雑言を浴びせます。
こちとらレコード大賞最優秀新人賞のスーパーアイドルやぞ!
さっさと終わってスマイレージに舞台を渡せ!!!!
細川たかしライブ開始
一曲目
申し訳ございませんでした。
1曲目から異次元の歌唱力、表現力に圧倒されました。
僕らの世代だと、はねるのトびらで秋山森之進が歌っていたKATーTUNを覚える曲と言ったら分かりやすいと、、、思うよ〜
少し堅苦しいイメージのある演歌を歌謡曲・JPOPに噛み砕いたような、
僕ら若者でも酒場の情景が浮かんできて思わず心を許す、紛れもない名曲です。
いきなり気圧されてしまいましたが
僕はまだまだ負けません
なぜならスマイレージを見に来たからです
1曲目でそんな代表曲を歌っちゃって果たして大丈夫なのか??
ちゃんとセトリ考えた方がいいんじゃないか〜!!!
あのスマイレージが後に控えてるんだぞ!!!
二曲目
心のこり(1975年 レコード大賞 最優秀新人賞)
誠に申し訳ございませんでした。
細川たかしさんのデビュー曲であり、
「私バカよね」という耳に残りやすい歌い出しで大ヒットした曲です。
調べたところ、オリコンシングルチャートで1位から10位まで全てランクインした曲であり
心のこり以降この記録を達成したのはSMAPの「世界に一つだけの花」だけだそうです。
いやいやいや、
とは言いましても
まだまだ負けません
なぜなら早くスマイレージが観たいからです。
いくらなんでもちょっと飛ばし過ぎではないですか?
まだまだお時間の方が沢山残ってますよ笑
時間余らせるくらいだったら!
スマイレージと変わってもらってもいいんですよ!!!
三曲目
大変申し訳ございませんでした。
2年連続でレコード大賞の大賞を受賞した際の曲でございます。
前作「北酒場」に続くシングルで、
発売したシングル盤が2作連続して日本レコード大賞を受賞というのは現在においても細川たかし様のみでございます。(Wikipedia参照)
というかこれ無料ライブなんですけど…
お金を出さないでこんなに豪華な曲を聴いているという状況にもはや申し訳なくなってきたので、
もうそろそろ終わりにした方が…
四曲目
もうやめて!とっくにギンガのライフは0よ!
杏子もドン引きです
普通にエクゾディア揃えられている気分です。
日本だけでなく中国や台湾でもカバーされている名曲です。
というか受賞しすぎでは。
このぐらいの時間になってくると、スマイレージのファン達も「ハハハ…」と笑うことしか出来なくなっている。
もう正直にいいます。
これ以上スマイレージを虐めないでください。
お願いです。
早く終わりにして下さい!!!
五曲目
望郷じょんから(第46回紅白歌合戦 大トリ曲)
対戦ありがとうございました。
もはや日本歌謡界の代表曲
ラスボスが降臨してしまいました。
ご存知ない方はちょっとこちらで試しに聴いてみてください
↓
こんなの生で聴かされて、何も感じない方がおかしいです。
鳥肌どころでは無いです。
鳥肌の向こう側、体の中の柔毛までビンビンに立っている気がしました。
興奮冷め止まぬ中、これで細川たかし様のライブは終了。
人って圧倒され過ぎると呼吸を忘れるんですね。
整理券を持つ手が微かに震えていたのを覚えています。
いやぁ〜〜〜いいものを見てしまった。
これはほんとに貴重な時間だったなぁ。
さーて、帰ろうかな
あれ?何しに来たんだっけ???
その後の記憶はありません。
皆さんも対バンする時はお相手選びを慎重に。